NTRクロニクル(寝取られ作品データベース)

アクセスカウンタ

zoom RSS アンソロジー 『人妻NTR』 (一水社,2009年03月)

<<   作成日時 : 2009/04/02 22:12   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 19 / トラックバック 0 / コメント 0



● アンソロジー 『人妻NTR』 (一水社,2009年03月)


人妻寝取られコミックアンソロジー 全編新作 描き下ろし
夫以外の男に迫られて…。肉の喜びが私を一人の女にする!!
愛する夫以外の男に寝取られる人妻の淫らなカラダが
 今夜も妖しく濡れそぼる。
 本邦唯一無二の寝取られコミックアンソロジーここに誕生!!


以上が表紙カバーのキャッチコピー。

とうとう商業NTRアンソロジーコミックが発売された。
ここ数年でNTRシチュエーションが業界で認知されるようになったが、
アンソロジー本まで発売されたとなればそれも確固たるものである。
単行本タイトルにNTRが採用されたのはNTR史上初である。

基本的にNTRは供給不足に陥っている。
NTRというものは一度漬かるとその中毒性は非常に高く、
他の性的嗜好者よりも数倍の行動力を持ってオカズ探しに走る。
そして慢性的なオカズ不足からやがて脳内補完力が高まり、
多くの者が自身のNTR嗜好範囲をどんどん拡大していった。
ここまでくるともはや立派なNTR脳である。
全国にはそんな屈強なネトラレイヤーたちが数多存在し、
その行動力・購買力は凄まじいものがある。
最近では拝金のためだけに「寝取られ」という看板だけ利用し
NTRに興味はないが売れているから真似たという粗悪品も多い。
需要過多・供給不足が故に起こる現象である。

また基本的にエロマンガにおけるアンソロ本の位置づけはB級である。
通常エロマンガは雑誌に掲載され、原稿がたまると単行本となる。
アンソロは一工程を飛ばし雑誌をそのまま単行本にしたものである。
しかも雑誌とは異なり作家の一回使い捨てが日常茶飯事なので、
良く言えば若手作家にチャンスを与える場となってはいるものの、
悪く言えば内容のレベルはまったく保証されたものではない。
とはいえ掲載作家全員がそれでは本として話にならないので、
客寄せとしてイラストの上手い人気作家に表紙だけ参加させたり、
また1〜2人の中堅人気作家を目玉として参加させたりしてきた。
こうした経緯によりエロマンガのアンソロは評価が低い。
ただ最近ではキルタイムコミュニケーションなどアンソロジーに
力を入れる出版社も出てきたため多少は改善されつつある。

本作『人妻NTR』は典型的なアンソロジーコミックである。
作画レベルはアンソロ本の中では比較的高い。
だが内容はNTRと堂々と銘打つには少し問題がある。
企画した編集者があまりNTRを知らない可能性が高い。
(もしくはあまりに特異なNTR観を持っているか)
大方の予想どおりNTRとは思えない作品もいくつかあった。

単行本の表紙は葛城ゆう先生。
巻頭イラストは葵ヒトリ先生+彩色葛城ゆう先生。
巻頭漫画は葵ヒトリ先生の単行本掲載作の続き
葵先生は単行本カバー塗りを葛城先生に依頼してから
初の増刷を経験するなど飛躍的に売上があがった。
おそらく推測するにこのアンソロジーは葵ヒトリ先生が目玉作家であり、
彼の作品が一部でNTRとして評価されたことにより企画されたと思われる。

なおキャッチコピーの「本邦唯一無二」は商業初という意味である。
同人では既に「寝取られアンソロジーNET」(08年冬コミ)が発表されている。



一応NTRと銘打たれたアンソロジーなので全ての作品を紹介。


■葵ヒトリ「SS-NTR サソイ・ネトラレ」 (20ページ)
 以前から夫が家に招待している年下のカワイイ部下二人を
 夫が留守のときに呼び出し誘惑して3P情事に耽る。
単行本『人妻汁まみれ』収録「シゲキテキ」の続編。
「SS-NTR」という新語を提唱しようとする姿勢は評価できるが、
残念ながら人妻から隙を見せて誘惑しては自発的な不倫である。
また誘惑しておいて「あなた・・・助けて・・・」では矛盾してしまう。


■服部ミツカ「熱に浮く」 (20ページ)
 人妻が夫の長期出張中に義弟に犯され、その後も関係が続く。
 淡白な夫では満たされない快楽に思考が溶け義弟を愛してしまうが、
 義弟は兄に対するコンプレックスから義姉を犯していただけだった。
 堕ちた彼女は義弟に好き勝手に調教されていき、やがて孕まされる。
夫の影は薄いがまだ比較的NTRとして成立している作品。

 
■PURUpyon西東「寝てる間に愛して…」 (18ページ)
 Hの最中に寝るような夫に夜の営みでは不満タラタラの人妻。
 夫が家に招いたカワイイ後輩に欲情して自分から咥えてしまう。
人妻がカワイイ男の子を襲ってつまみ食いしただけ。


■佐波サトル「長い春休み」 (16ページ)
 まだ少年である義弟に犯されてしまった若妻。
 優等生の義弟のまさかの豹変に大人しい彼女はどうすることもできず、
 夫の帰りまで徹底的にイキ狂わされ、さらに動画まで撮られてしまう。
 その動画で脅迫され、春休み中を条件に彼に犯されることを選択する。
 今日も夫婦の寝室で夫のモノとは比べ物にならない肉棒に屈服する。
人妻アクメ堕ちモノ。補完可能性含めてギリギリNTRに届く。
実用性は一番高い。


■魚萬コタロー「誰の為に……」 (16ページ)
 夫が元気がない。仕事に失敗したので解雇されるかもとショゲている。
 昼、夫の上司から連絡があり、妻はホテルの一室に呼び出される。
 待ち構えていた上司は夫の解雇をたてに彼女を犯す。
 貞淑な妻はそこで初めてホンモノの絶頂を教え込まれてしまう。
 夫のクビは回避されたが妻は上司の虜にされてしまった。
定番シチュだが寝取りの王道をキチンとこなしている。
もう少し挿入後のページ数があれば良かった。


■タマイシキネ「smile」 (16ページ)
 放課後の教室で教師夫婦がエッチしているのを目撃する。
 ケータイカメラで証拠を押さえて人妻女教師を脅迫。
 校内で犯しまくる。
寝取り男主観で犯しまくる作品。


■みきかず「Update」 (16ページ)
 父と母との夫婦の夜の営みに嫉妬した息子が母親に迫る。
 息子を愛する母は息子と愛し合う。
ただの近親相姦モノ。
なぜこの原稿をNTRとして採用したのか謎。


■おまぷー「私の美妻」 (16ページ)
 妻は自分の部下である男と以前付き合っていた。
 しかし現在もまだ影で関係を続けている可能性が高い。
 そう思った夫は三人でキャンプに行くことにした。
 そこで急に用事が出来たと妻を残し先に帰るふりをして様子を伺う。
 案の定、妻は少し抵抗したものの元カレに抱かれた。
 隠しカメラで夫に監視されているとも知らず。
 夫は二人の前に姿を見せる。怯える部下と妻。
 だが見たことのない妻の艶やかさにあてられ自分もアナルに挿入する。
 妻を部下と共に犯した夫は悪くないと満更でもない様子。
作画はあまり現代的ではないが途中まで一番NTR要素が高かった。
だが最後の展開ですべてが台無し。


 

<総評>

NTRは定義が難しい。
辞典の用語のような統一的な解釈というものもない。
加えて性的嗜好である以上、感性によるところも大きい。

当然、何をもってNTR作品と評価するのかという基準も曖昧である。
おそらくNTR感を抱く人が多い作品がNTR作品であるという他ない。
NTRであると誰かが叫び、賛同者が多ければNTRになっていく。
たとえば母NTRなどの肉親NTRなどはそうやって発展した概念である。

本作『人妻NTR』におけるNTRの定義だが、
掲載作品を分析するに「人妻は夫以外の者と寝ればNTRになる」である。
この定義ならば妻の男漁り不倫や母子の近親相姦もNTRである。

だが果たしてコレはNTRとしてOKだろうか?
これは読者の反応で分かることだろう。

NTR価値観の多様性から是否の断定は難しい。
だが少なくともNTRを描くにはNTRに対する探求・情熱はなくてはいけない。
NTRというものは興味がない者が見よう見まねで描いて的を外すと、
もう目も当てられないような駄作になる危険性が非常に高い。
NTR作品は熱狂的なネトラレイヤーたちに支持されている反面、
多くのNTR嫌いたち(主に貞操主義者)から非難の的にもなっている。
的外れ自称NTR作品はその両者から非難されるので総スカンを食らう。
人気シチュだからと安易に手を出すと失敗する。
NTRに挑戦する作者や編集者はこの点に注意をして欲しい。


以下は個人的な解釈。
NTR(寝取られ)は最低限の文言的要件が必要だと思われる。
やはり「取られ(被奪)」がない「寝取られ」はおかしい。
何をもって「取られ(被奪)」とするかは解釈次第であるので、
主要3当事者の態様から総合的に判断していくしかない。

典型的なNTR展開を図で表すと以下のようになると思われる。
<過程@> 寝取られ男=ヒロイン  ←寝取り男
<過程A> 寝取られ男   ヒロイン→寝取り男
<結論>   寝取られ男   ヒロイン=寝取り男


<過程@>は「男がヒロインを奪いにくる」がメイン。
<過程A>は「ヒロインが心身共に男に堕ちる」がメイン
<結論>は「ヒロインを男に奪われてしまった」がメイン。

<過程@〜A>はまさに奪われ(取られ)ている最中という過程で、
<結論>は奪われ(取られ)たという事後的な評価となる。
(この点、描写の仕方で主観説と客観説の対立がある⇒参照『視点』

理想的なNTR作品はこれら全ての要素が含まれていることだが、
どうしても全ての場面を限られたページ数で表現することは難しい。
要所要所を押さえて読者が欠けた要素を容易に想像補完できるように
上手な表現をすることが作者の腕にかかってくる。
あとは各論でNTRを強くするか弱くするか判断していくだけである。

では本作『人妻NTR』のNTR判断である。

まずはヒロインが自ら男を誘うパターン。
>■葵ヒトリ「SS-NTR サソイ・ネトラレ」
>■PURUpyon西東「寝てる間に愛して…」
この2作品が該当する。
寝取られはあくまで取られ(奪われ)なので自発的なケースは微妙である。
もちろん寝取られた男は通常ヒロインが自発的かどうかなんて知らないので
(自発的に誘惑している現場を運よく見ていたという例外ケースなら別だが)
結果だけ見てあくまで寝取られた男の主観で語れば寝取られたとも言えるが、
一部始終を知っている読者視点から判断するとかなり微妙である。
飼い犬が逃げ出して他所の家に居座っているのを奪われたとは評価できない。
葵ヒトリ先生はサソイ(誘い)とネトラレを組み合わせたようだが、
二つの言葉は相反する性質なのでNTRが弱くなるのは避けられない。
NTRと銘打った作品集の代表作品としては微妙である。

次に母子の近親相姦というパターン。
>■みきかず「Update」
この作品が該当する。
母子の近親相姦を父親から寝取ったと評価するのは無理がある。
よほど特殊な事情(子が他人同然の養子など)でもない限り厳しい。
該当作は父子の対立関係を一切描かず単に母子が愛し合っているだけである。
これでは本当に単なる近親相姦である。

あとの作品はまだ一応はNTRと評価できるが、
どの作品も寝取られ男の存在が希薄すぎる。
夫が寝取られた事実に気づいた作品は、おまぷー「私の美妻」だけ。
しかしこの作品も夫が寝取られを楽しんでしまったのでマイナス。

NTR要素に実用性評価も加味することにより、
一定のレベルをクリアしたのは以下の三作品のみ。
>■服部ミツカ「熱に浮く」
>■佐波サトル「長い春休み」
>■魚萬コタロー「誰の為に……」

あと人妻NTRの定番である、
・夫の目の前で。 (凌辱、アクメ堕ち、裏切るセリフ等)
・離れた場所で知覚。 (覗き、マジックミラー、モニタリング、電話等)
・手遅れの動画。 (妻が堕とされていく映像DVDやネット動画等)
に類するシーンがまるでなかったのには驚いた。
他の人妻NTR作品を読んで研究していたのか疑問である。

おわりに。
超個人的な採点は100点満点中55点。
実用性がないほどダメだったという訳ではないが
改善の余地はまだまだ相当にある。
そもそもNTRはシチュエーションなので短くまとめるのは難しい。
山文京伝先生など大御所の力をもってしてようやく形になるくらいである。
もしNTRアンソロジーの第二弾を製作する機会があれば、
短くまとめるにしてもNTR展開のどの場面をピックアップすれば
NTR感が強く出るのかという観点で追求してほしいところである。










テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 19
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス ナイス ナイス
驚いた
面白い
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文
アンソロジー 『人妻NTR』 (一水社,2009年03月) NTRクロニクル(寝取られ作品データベース)/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる